【実力主義】三菱UFJ銀行の給与制度変更について思うこと【6月8日更新】
三菱UFJ銀行が遂に年功序列の制度に終止符を打つ!
どうもこんにちは。ぼんでぃ(@bondy_trader)です。
三菱UFJ銀行が今年度より、給与体系を刷新したようですね。
実力主義ベースの賃金配分を高めて、年功分との比率を逆転させるとのことです。
年功部分:実力部分=4:6だったものを、 年功部分:実力部分=6:4に逆転させるみたいです。
日系の銀行では珍しい動きだなと思ったと共に、少しずつそういう状況に変遷していく過渡期にあるのかなと思ったので取り上げて見ました。
給与体系を刷新した理由(推定)
今回の給与体系改定の裏にはこんな理由があるんじゃないかなぁと思ってます。
- 優秀な人材の社外流出防止
- 社員の能力向上促進
- 給与体系改定に乗じた人件費削減
先日銀行決算も続々と出ていましたが、結果は散々でしたよね。
こういった三菱UFJ銀行のようなハンドリングができない金融機関は淘汰されていくと考えて間違いないと思います。
今の会社に転職する前、コンサルファームへの転職を検討していたこともあり、金融機関を担当してるコンサルタントと頻繁に会っていました。
彼らがよく言っていたのは、
「考えるまでもなく金融機関は改善できるポイントはたくさんある。解決しきれないくらいの改善点を抱えてるにも関わらず、改善策の実行はどの業界より難しい。」
日系金融機関の経営って外部から来てる事がほとんどないんですよね。
当然、経営層であり続けるには株主からの信任がなければいけないんですが、それと同じくらい行内における支持がないと厳しいようです。
安定の代名詞であった銀行に、実力主義なんか持ち込まれたくない人なんてたくさん居ますからね。特に中年層はそういう意識が強いんじゃないでしょうか。
また、今まで事務作業に従事して来た女性達もかなり反発があると思います。
今更RPAされて事務仕事が無くなろうと、いきなり営業してくれだとか、高度な金融商品を開発してくれって言われても当然能力が追いつきませんからね。
今まではそう言った方々にも配慮した経営を行ってきましたが、いよいよそれでは立ちいかない事に気付き始めてるのかもしれません。表向き人削減は自然減に任せるとか言ってますが、今回の給与体系改定が序章に過ぎず、今後更に改革を進めていくのだとすれば、リストラなんて話が出てくるのも遠い将来じゃないかもしれません。
それでも僕はこの給与体系改定は評価するべきだと思う
結局銀行も株式会社なんですよね。
楽して仕事したい人たちを食べさせるためのボランティア団体じゃないので、今や全方位的に高待遇を維持できる環境ではないってことです。
今の金融環境で、銀行が稼ぎやすくなる未来が再び到来する状況は想像し難いです。
本業であり、専売特許であったはずの利ざやビジネスは低金利で収益性が悪化するだけでなく、他業種の参入も盛んになってきています。
僕が携わっているトレーディング業務等も、今の複雑な外部環境だとそう簡単に勝てるわけではありません。伝統的に投資業務を行っていた海外金融機関ですら損失を出す時代なので。
そう言った背景を踏まえると、給与体系改定に乗じた人件費削減も進んでいくんだろうと思います。
銀行にとって付加価値を提供できる人間に対しては従来と同様の給与水準を維持し、そうでない人間には低い水準を設定ないしは退職を促進するって感じかなぁと。
友人で大手行に勤めてる人間がいてよく話を聞きますが、行内で人事制度改革が進んでいて、バックの人間をフロントに配置転換させて実質的に退職せざるをえない状況を作り出すなんていうパワープレーも使っているようです。
ある意味今回のこの制度改革が呼び水になって、金融業界の効率化・最適化が進んでいくのかもしれません。日系の大手行の方々にも本当に優秀な方はたくさんいらっしゃいます。彼らが待遇に不満を持って流出してしまうという悪しき風習を断ち切り、今まで自身のバリューを考える機会がなかった方々も、会社がどうそれを評価しているのか考える契機にもなればいいなと思います。
銀行を目指してる方、今銀行にいらっしゃる方
前述した通り、銀行は今非常に苦しい環境に置かれています。
安定していて、比較的高給が享受できる会社ではなくなってきてるのです。
自然淘汰が進んでいく中で、経営統合していく銀行も増えるでしょう。
入った時点がゴールになるようなイージーな業界ではなくなってきてると思います。
自分のバリューを常に測定し、そのバリューをどう伸ばしていくのか、会社にどうやって貢献していくのか、主体性を持って考える事が要求されるようになってきています。
僕自身もまだまだ半人前で、戦闘能力は低いですが、自分自身の成長戦略は日々検証して実践するようにしています。
色々な方々と仕事をさせて頂いていますが、大手企業で上記の様に意識を持っている方っていうのは全体で20%くらいだと思います。
大企業で経営を目指そうと思うと、その上位20%の中で更に運やバックボーン含めたフィルターにかけられるので、努力だけで到達できるものではないわけですが、高いサラリーや安定したサラリーを稼ぐというところに軸を置けば難易度はぐっと下がると思います。
所属している会社に特別な思い入れがない限り、社内という狭い社会で戦い必要はありません。人材というマーケットで上位20%に入れれば前述した軸は達成できると思います。
偉そうな事言ってるぼんでぃーが普段どんなことをしているかは、また違うブログで書いているわけですが、そのうち一例として紹介できればなと思っています。
日本の金融機関は先んじてやった会社のトレースをする事が得意(好き)な業界です。
今回は日系最大手の三菱UFJ銀行が一石を投じたわけですが、始まりに過ぎないと思います。
この記事をきっかけに誰かに何か気づきを得てもらえたら幸いです。1人で黙々と努力する事が苦手な人は僕と一緒に頑張りましょう。
僕は1人だと努力できません笑
ではでは。