ドルコスト平均法って何?暴落にも有効な定番手法をわかりやすく解説します。
ドルコスト平均法の仕組みをイメージでわかりやすく解説!暴落に強いというメリットも!
これから投資を始めてみたい、もしくは始めたばかりで色々と勉強しているという方は「ドルコスト平均法」というワードを見かけたことがあるのではないでしょうか?
とんでもなく難解な数式を活用した高度な手法なのかな…
僕が初めてこのワードを見たときの感想はこんなものだったなと思います(笑)
知ってしまえばなんてことはありません。早速ご説明していきます。
ドルコスト平均法とは、価格が日々変動する金融商品を定期的に一定額で買い付けを続けるという手法のことです。
ドルコスト平均法のイメージをわかりやすく肉まんで考えてみます。
お財布に1000円入っていれば一個200円の肉まんを5個買うことができます。
ところが、肉まんが世間で大流行し、一個500円に値上がりしてしまったら1,000円持っていても2個しか買えません。
逆に、みんな肉まんよりもタピオカだ!と言って、一個20円まで安売りさるようになれば、1,000円でなんと肉まん50個も買えてしまいます。
毎月のお小遣いは1,000円で固定されている中で、最大限買えるだけ肉まんを買い続けてみよう。
これがドルコスト平均法という方法です。
つまり、同じ商品を毎月一定額で買い続けていると、商品の値段が高いときには少なく、値段が安いほど沢山の数を買うという行動を機械的に繰り返すことになります。
肉まんは取っておかないですぐに食べないとだよ…
ドルコスト平均法って効果があるの?表を用いてメリットと暴落にも負けない"強さ"を説明します!
さて、ドルコスト平均法の意味が分かりましたが、手法としての効果の程はいかほどでしょうか?
結論としては、使い所を間違えなければめちゃくちゃ有力です!
後述のデメリットと注意点も合わせて確認頂ければ、使い所も問題なしです。
投資信託のような金融商品は、単価が安い時に多く購入し単価が高い時は購入を控えるという行動が利益を産むための大原則となります。
この大原則をドルコスト平均法であれば自然と叶えることが出来ますね。
具体的に表をみながら効果を実感してください。
(途中で気付いたのですが、だらだら長いだけのような…お許しを…笑)
表の①行のように、肉まんは毎月価格が変動していきます。実際に投資をしたとするとどうなるでしょう?
毎月の投資金額は1,000円で固定するとします。
【1月】
早速1月から投資を始めてみます。現時点では肉まんの時価は500円。1,000円あれば2個買うことが出来ますね。しっかり2個を買い込みましょう。
この時点での手持ちの資産はもちろん1,000円です。
【2月】
2月になりました。
肉まんの時価がなんと200円まで下がってしまいました…。
残念ながら、追加投資をしないのであれば、資産時価総額は手持ちの肉まん2個×200円=400円。
600円もの損失状態です。
しかしここはドルコスト平均法。しっかり追加投資をしましょう。肉まんを1,000円で買えるだけ5個追加です。
2月時点で7個の肉まんを所有しています。
【3月】
3月になりました。
な、なんと肉まんは1個あたり20円まで大暴落…。みんなタピオカの方が好きになってしまったようです…。
手持ちの肉まんが7個ありますが、もちろんこれでは大損失です。
でも仕方ありません、一度決めたドルコスト平均法を貫きましょう。
1,000円で買えるだけ、50個追加購入です。手持ちの肉まんは57個まで急増しました。
現時点での保有資産時価総額は57個×20円=1140円となります。
毎月1,000円を3か月続けていますので、投資金額は3,000円。
3分の1近くまで資産が減ってしまいました。投資なんてしなければよかった…。
【4月】
4月、春ですね。
肉まんは僅かに値を戻し、1個当たり50円です。
1月には1個500円もしたのになぁ…。
でもドルコスト続けなきゃ…20個買い増し、肉まん総数は77個。
【5月】
5月になりました。
肉まん。ついに。1個あたり100円まで回復。
夢にまで見た3ケタです。
一体資産はどうなっているのか。とりあえず肉まん1,000円分の10個を買ってから計算です。
手持ちの肉まんは87個になりました。
肉まんの時価は100円です。87個×100円=8,700円。
表で言うところの⑥行目です。
毎月1,000円の投資を5回続けてきましたので、投資総額は5,000円。
差額がしっかり利益になりました!めでたしめでたし。
【結果】
当初500円だった商品価格が一時20円と大暴落をしたにも関わらず、価格が100円に戻っただけでしっかり利益に繋がっていますよね。これがドルコスト平均法の威力であり、大きなメリットと言えるでしょう。
一時的な値下げはむしろ買い増しのビッグチャンスとなるのです。
都度裁量での判断では、暴落時にむしろ減らしてしまったり、買い増すところを増やせなかったりとメンタルコントロールも難しい課題です。
しかしドルコスト平均法での機械的な行動ならば、感情をはさむ余地がありません。
つみたて設定をして、あとはひたすら待つのみです。
このような点から長期的なつみたて投資を行う上では有力な選択肢となるでしょう。
ドルコスト平均法のデメリットと注意点
ドルコスト平均法のメリットはわかりました。
次に、デメリットや注意点もご説明します。
投資期間後半での急落には弱い
こちらは先ほどと変わって悪い例です。
こちらの表では、1月から4月にかけて、順調に肉まんの価値があがっています。
4月時点では、⑤行の総投資額に対して、⑥資産時価総額は8,333円。
2倍以上の大幅利益です。
しかし5月の急落では一気に投資金額を割り込んでいますよね。
投資期間終了間際に急落すると、今までの積み上げが嘘のように消え去ってしまう可能性もあり得ます。
これがドルコスト平均法の大きなデメリットです。
仮にその後も投資を継続できるなら、いずれ資産を回復する可能性も高いでしょう。
しかし、これがサラリーマンを引退した老後だったらどうですか?
つみたてNISAの20年終了間際だったりしても勿体ないですよね…。
このように、投資期間後半での急落には弱く、対抗しにくいということに注意してください。
対策としては、順調に含み益が伸びている場合、バランスを見ながら順次利益確定売りをしておくことも重要になります。
投資先に注意
ドルコスト平均法を使うには、投資先にも注意が必要です。
具体的には、個別企業の株式やデフォルトリスクの高そうな国債などです。
ドルコスト平均法が暴落時の買い増しで威力を発揮することはこれまでのお話でわかりましたが、それは投資先が潰れることがないだろうという前提のもとになりたっています。
そのため、実際に投資するにあたっては、ダウや日経平均などの指数連動型商品や、安全性が高いと考えられる商品の中から選定することをオススメします。
個人的なオススメ投資先と、投資信託についての基礎知識はそれぞれ以下の記事も覗いてみて下さいね。
まとめ
ドルコスト平均法とは、価格が日々変動する金融商品を定期的に一定額で買い付けを続けるという手法のこと。
長期投資向けの手法であり、機械的に積み立てることで暴落にも負けないで乗り越えるような威力を発揮してくれるかも!
ただし、投資期間後半での急落には弱いため、利益が伸びてきたら、順次利益確定が出来るとなお良しです!
そして破綻の可能性が低い投資先を選ぶことが重要になります。
じっくり考えて投資先の選定をがんばってみましょう!
世界全体に投資できる投資信託もあるからオススメ!世界が潰れることはないからね!